瀬戸黒茶碗(小原木) せとぐろちゃわん(おはらぎ)

工芸品 陶磁 / 安土・桃山

  • 京都府
  • 桃山 / 16~17世紀
  • 黄白色陶胎、半筒形を呈する茶碗。やや小振りで轆轤成形の後、胴部をゆるやかに歪ませるが、上部にはやや大きな変化を作り出す。口辺には穏やかな起伏をつけ。端部をわずかに外に反らせ、内外面の上端には一部篦削りを施す。口辺の下を少しすぼませ、胴部全体に縦に幅広く篦削りをくっきりと施すが、一部は篦彫り風にやや深く削り込む。腰はほぼ直角に折れ、胴との境には一部面取りの篦削りを施す。内面から胴外面には漆黒色の黒釉を掛けるが、外面胴裾の二方を不定形の山形に掛け残し、腰から高台は露胎とする。
  • 高8.8㎝ 口径10.2㎝ 高台径5.0㎝
  • 1口
  • 京都府京都市上京区小川通寺之内上る本法寺前町
  • 重文指定年月日:20110627
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 財団法人不審菴
  • 国宝・重要文化財(美術品)

桃山時代に岐阜県の美濃窯で製作された瀬戸黒茶碗。瀬戸黒は、鉄釉を施し、焼成中に窯から引き出すことによって漆黒色となることから瀬戸黒と呼ばれ、茶碗のみを製作した。本作品の箱には、利休筆と伝えられる「小原木」銘が記される。和物茶碗の出発点となった瀬戸黒茶碗を代表する優品。

瀬戸黒茶碗(小原木)

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