木造金剛力士立像(所在西大門) もくぞうこんごうりきしりゅうぞう

彫刻 / 平安

  • 平安 / 1134
  • 2躯
  • 重文指定年月日:19700525
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 醍醐寺
  • 国宝・重要文化財(美術品)

もと本寺南大門にあった仁王像で、長承三年(一一三四)に大仏師勢増、仁僧によってつくられたことが醍醐雑事記などによってわかり、下って豊臣氏による再興事業の際に修理され、慶長十年(一六〇五)に現在の西大門に移された。檜材、寄木造り、大きめの頭部に比べて体部はやや細身、小柄にまとめられ、肉身のモデリングもさほど厚手でなく、しかもこまやかで、翻転する裳裾もその衣褶を流動的に刻みながら動勢は至って少なく、忿怒形像【ふんぬぎようぞう】としては隠健な作風を示している。数少ない平安後期の仁王像中、造像年次のわかるものは本像と京都峰定寺像(一一六三、重文)の二例のみで、本像はこの期の仁王像の一典型となる貴重な作例である。

木造金剛力士立像(所在西大門)

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