土偶 どぐう

考古資料 / 縄文 / 中部 

長野県
縄文
1箇
長野県茅野市塚原2-6-1
重文指定年月日:19890612
国宝指定年月日:19950615
登録年月日:
茅野市
国宝・重要文化財(美術品)

本件は、棚畑遺跡から出土した縄文時代中期の立像土偶である。
 遺跡は、八ケ岳西南麓に位置し、昭和六十一年、工業団地建設に先立って調査され、台地上約一万平方メートルの範囲に、縄文時代中期の住居跡約百五十軒、土壙多数からなる、南北二つの相接した環状集落であることが明らかにされた。本土偶は、このうち南環状集落の中央広場内、深さ〇・三メートルの不整形な土壙内から、完全な形で、右体側部を下にして単独で出土した。
 棚畑遺跡出土の土偶は、立像の大形品で、ハート形に縁取られた顔に切れ長の目、遠慮がちな小さい鼻、あどけなく開けられた口がなんとも愛らしい。頭頂部は沈線による渦巻文が描かれて平坦、側頭部周辺は半肉彫の文様で結髪が表現され、後頭部には粒状の貼付文一箇と、割付け線のようにも見える細沈線で、幾何学的な文様が加えられている。耳は、粘土を小突起状に貼り付け、小孔を穿つ。両腕は左右に伸ばして扁平な突起状に表現し、胸には小さな乳房を貼り付る。
 下半身の造形は、特に豊満に誇張され、腹部は小さく深く開けられた臍の孔を中心に、やや下がり気味に突出し、明らかに妊娠状態を表現する。また、下腹部には、弧線で画された左右対称の半肉彫文が股間近くまで施される。背中はよく磨かれて弓なりの曲線を描き、大きく飛び出した尻にまで至る。脚は太く、末広がりの筒状で直立するが、なぜか右足の方が左足よりも若干短い。
 土偶は縄文時代早期に出現し、弥生時代の到来と共に姿を消す、“ひとがた”に象った祭祀遺物で、現在までに全国で出土した数は一万五千箇以上といわれる。これらは時期、地域ごとに造…

作品所在地の地図

関連リンク

土偶チェックした作品をもとに関連する作品を探す

土偶/岩手県紫波郡都南村手代森遺跡出土
土偶
土偶/長野県中ッ原遺跡出土
土偶(山形県遊佐町杉沢遺跡出土)
土偶
ページトップへ