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コミサ(洋傘による少女)

こみさ(ようがさによるしょうじょ)

概要

コミサ(洋傘による少女)

こみさ(ようがさによるしょうじょ)

油彩画

靉光  (1907(明治40)年-1946(昭和21)年)

アイ・ミツ

昭和4年/1929年

油彩・画布

80.0×65.0

1面

広島県北広島町出身の靉光(あいみつ 本名・石村日郎 1907-1946)は、近代日本美術史を代表する画家です。大正末期に上京し、画業初期にはフランス近代絵画の影響を受けつつ、独自の表現を模索。1936年頃を転機に飛躍を遂げ、東西両洋の絵画に対する深い理解に根ざした、独創的で精神性の高い作品を生み出しました。
この作品は、二歳年下の妹・コミサを描いた初期の代表作。太く力強い輪郭線や、黒を活かした色調などにルオーの影響が認められます。一方、立体表現や空間の処理には特異な造形感覚を発揮。立体感や存在感を抑えた脚部や右腕の描写が、対照的にふっくらとした左腕や指先、横顔の瑞々しく初々しい表情を強調するようです。
この作品の裏面には、結婚が決まった妹の幸せを祈り、母親を想う作者の言葉が記されています。家族に寄せたさまざまな感情が筆から伝わり、この作品に忘れがたい印象を与えているのかも知れません。

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