紙本著色熱国の巻〈今村紫紅筆/〉

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絵画 / 大正 / 関東 

今村紫紅
東京都
大正/1914
2巻
東京国立博物館 東京都台東区上野公園13-9
重文指定年月日:19680425
国宝指定年月日:
登録年月日:
独立行政法人国立文化財機構
国宝・重要文化財(美術品)

 近代美術関係の指定は、先年、洋画では高橋由一、浅井忠、青木繁を、日本画では大観・観山・春草を、彫刻では荻原守衛の作品について行なわれたが、今回、洋画では黒田清輝、日本画では今村紫紅、彫刻では前回に引き続いて荻原守衛の作品がそれぞれ指定された。
 黒田清輝(一八六六-一九二四)は初め法律を学ぶ目的でフランスに留学したが、のち画家となる決心を固め、折衷的外光派の画家ラファエル・コランに師事し、本格的な洋画の修練を積んだ。明治二十六年滞仏十年の成果を帯して帰国当時の画壇に新風を吹き込んだが、彼の新画風の紹介を機にして脂派【やには】・紫派の呼称が生まれ、その画風の是非をめぐって議論が起こったことによっても、その画壇に与えた衝撃がいかに大きなものであったかが想像されよう。明治二十九年、白馬会を結成したが、同年、東京美術学校に西洋画科が設置されるとその授業を担当することになった。二十九歳にして早くも西洋画壇の指導的立場に立ったわけであるが、以後、彼は行政手腕を発揮し、画壇の育成に尽力している。
 フランスより帰国した年、彼は初めて京都に遊んだが「舞妓」はそのすぐれた成果の一つである。エキゾティックな感覚の高まりで若々しい息づきとなって顕【あら】われているだけでなく、舞妓と小娘の呼応する構成や、鴨川の明るい流れを背景に人物を逆光の中でとらえた表現は新鮮な魅力をたたえているし、明るい明暗の諧調・鮮明な色彩の対比には彼の印象派的なすぐれた色彩感覚が発揮されている。「舞妓」はフランスで薫育された彼の才能がわが国の風土の中で最初に、しかももののみごとに結晶した…

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久米桂一郎

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