石清水八幡宮曼荼羅 いわしみずはちまんぐうまんだら

絵画 / 南北朝 / 日本 

日本
南北朝時代
絹本着色
縦123.7㎝ 横66.6㎝
一幅
東京都港区南青山6-5-81
根津美術館
重要美術品

画面の上段に築地と回廊に囲まれた石清水八幡宮の本社殿と、それらを迴る多くの摂社、末社を描き、さらに上方に遠近の山並みを綴る。八幡社頭より下方へは樹林や殿舎を細かく、整然と描いている。その表現形式は春日宮曼荼羅などに近く、鳥瞰的手法をとっている。本図に近い画面形式を示す八幡宮曼荼羅には大倉集古館本があり、「一遍聖絵」卷第九の社頭図もこれに近い景観描写を行っているが、それらに比しても本図の画面構成は一段と整っており、宮曼荼羅としての高い完成度を示している。筆技は細密で、とりわけ建物の屋台引きが極めて整然と行われている。また、その描線には筆意が認められず、純然たるやまと絵的手法を基調としている点で、高階隆兼筆の「春日権現験記絵」(延慶2年・1309)に近い趣致を示している。本図の左右に付されている丸に近い双烏文の描き表具は、八幡の神使いである鳩を意匠化したものとみられ、もとは上下を含む全面に廻らされていたと想像される。

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