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相内の虫送り

あいうちのむしおくり

概要

相内の虫送り

あいうちのむしおくり

無形民俗文化財

青森県指定
指定年月日:20110406

無形民俗文化財

 虫送りの行列が集落を巡行する。巡行経路は、集落の中程に位置する海洋センターから出発し、集落の北境に向かった後、大通りを通って南に向かうが、途中行列が通ることができる道にも入って行く。終わりは南境にあたる産土神社の神明宮である。当日の午前中、青年団がムシやシトギなどを青年会館で用意する。午後1時ころから行事が開始され、終わるのは夕方となる。
 ムシが台車に引かれて先頭を進む。ムシ車と呼ぶ。ムシの後に2人の手綱引きと荒馬1人が囃子に合わせて跳ね(踊ることを地元では「跳ねる」と表現する)、馬を使役して田作業をする所作をする。荒馬に続き、太刀振りが2人1組となって囃子に合わせて跳ね、太刀を振ったり、組同士で打ち合ったりする。囃子は太鼓、笛、手振鉦で、太刀振りの行列に付く。太鼓は3尺の太鼓で、一人で肩にかけて叩いて歩く。
 他に小ムシと呼ぶ1メートルほどの長さの小さいムシを担ぐ者、カケゴを竿に吊るして持ち、カケゴに入れた身欠きニシンの切り身を配る者、オリダに入れたシトギを配る者が行列に加わる。小ムシはムシを台車に乗せるようになってから作られた。シトギは濡らしたうえで、観客に塗りつけることもあり、つけられると縁起が良いという。
 巡行の途中では、門酒(かどざけ)といって、家々から酒や漬け物、笹餅、お菓子などが出され、もてなされる。門酒が出されると、一行はその家の前で太刀振り・荒馬を披露し、小休止する。巡行が終わり、ムシが神明宮境内の木に掛けられた後、青年団一行は宮に参拝し、拝殿前で境内に生えているフキを採り、それを手に持ち、頭上で振りながら囃子に合わせて跳ねる。

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キーワード

巡行 / 太鼓 / 町内 / 囃子

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