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二つの道

ふたつのみち

概要

二つの道

ふたつのみち

油彩画

寺田政明  (1912(明治45)年-1989(平成元)年)

テラダ・マサアキ

昭和29年/1954年

油彩・画布

116.9×91.2

1面

川の流れのように、曲がり増幅する二つの道。路上には行き交う人の姿もなく、一匹の犬がいるばかりです。道沿いに伸びた渦巻きうねる領域は、川土手でしょうか、道の存在を脅かすほどの力強いエネルギーに満ちています。
作者の寺田政明(1912-1989)は、北九州市出身。昭和初期に上京し、靉光や麻生三郎、松本竣介らと交友しつつ、独自の新しい絵画表現を模索しました。60年に及ぶ画業のなかで、表現様式は変化を遂げる一方、つねに自然を追求する作画姿勢は変わらず、自然を見つめることで見出した、さまざまな生命の姿を描き続けました。この作品では、水や大気、土や樹木といった身近なものからなる情景を、躍動感ある表現で生き生きと描き出しています。まるで、人知れず湧き起こるかのような命の気配からは、作者がつねに重視した、未知の驚異や生きものの生命感が感じられるようです。

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キーワード

表現 / 作品 / 感じる / 作者

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