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祥瑞蜜柑水指〈景徳鎮窯/〉

しょんずいみかんみずさし〈けいとくちんよう/〉

概要

祥瑞蜜柑水指〈景徳鎮窯/〉

しょんずいみかんみずさし〈けいとくちんよう/〉

陶磁 / / 近畿 / 大阪府

大阪府

素地は白色磁質胎で、胴の中位が張り出した扁平な水指である。厚手に成形され、胴の相対する二箇所に円形の窪みを付けている。底裏はわずかに窪めてある。文様は染付で描かれ、胴の二箇所の窪みの部分にはそれぞれ、外周に波線文を表した文様帯を巡らせた中に帆船の図、外周に雷文を表した文様帯を巡らせた中に山水騎馬人物図を描く。二つの窪みの間の片面に楼閣山水と帆船の図、反対面に夕顔の唐草文と丸文を表す。口縁外周には丸文、二種類の菱形文を表した文様帯を巡らす。合口部と底裏を除いて総体に透明釉が掛けられ、底裏の露胎部には細かい鬆が点在している。
 共蓋の鈕は竹を象っている。蓋表には夕顔の唐草文と四匹の栗鼠が描かれ、外周に紗綾形文、四方襷文、亀甲繋文、菱形文の文様帯が巡らされている。蓋裏は円形の窓を設け、中央に松竹梅文、外周に放射状の線文を表し、合口部を除いて透明釉が施されている。蓋表に少量の砂粒が付着している。

総高16.7  身高13.3  口径14.7  胴径24.2
底径11.7  蓋高4.3  蓋径15.0  (㎝)

1合

公益財団法人湯木美術館 大阪府大阪市中央区平野町3-3-9

重文指定年月日:20150904
国宝指定年月日:
登録年月日:

公益財団法人湯木美術館

国宝・重要文化財(美術品)

祥瑞は中国江西省の景徳鎮民窯において、明時代末に日本の茶人向けの注文によって焼かれた染付の一群をいう。精良な素地に良質のコバルト顔料を用いて細密な文様が描かれる。扁平な姿の蜜柑水指は茶人に珍重され、中でも端整な姿と見事な文様により最も声価が高い。

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