肥後領内名勝地
  五郎ガ瀧
  聖リ瀧
  走リ水ノ瀧
  建神ノ岩
  神ノ瀬ノ岩屋
ひごりょうないめいしょうち
 ごろうがたき
 ひじりだき
 はしりみずのたき
 たてがみのいわ
 こうのせのいわや

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名勝 / 九州 

熊本県
熊本県上益城郡山都町・八代市・八代郡氷川町・球磨郡球磨村
指定年月日:20150310
管理団体名:
史跡名勝天然記念物

熊本藩主第8代細川斉茲(ほそかわなりしげ)(1755~1835)は,江戸の参勤時に披露するために,藩の御抱絵師(おかかええし)であった矢野良勝(やのよしかつ)と衛藤良行(えとうよしゆき)に,領内の滝・渓流・岩石・洞穴など独特の地形・地質,植生等から成る優秀な風景地を選んで絵巻物に描くことを命じ,計15巻から成る『御国中滝之図(おんくにじゅうたきのえ)』を完成させた。そのうち現在に伝わる14巻には,滝の景のみならず,その他の山河の風景地を多く含むことから,滝に特化しない『領内名勝図巻(りょうないめいしょうずかん)』の呼称が普及した。これらの風景地のうち今回指定の対象とするのは,『領内名勝図巻』作成の契機をもたらした五郎ガ瀧,2条の飛瀑から成る聖リ瀧,緑樹の中に白い飛瀑が垣間見える走リ水ノ瀧,幾重もの滝が流れ落ちているように見える絶壁の建神ノ岩,大規模な鍾乳洞である神ノ瀬ノ岩屋の5か所で,いずれも優秀な風致を誇る。
『領内名勝図巻』の図像との照合が可能な滝・渓流・岩石・洞穴など独特の地形・地質から成る肥後領内名勝地は,領内の固有の名所・風景地の顕彰・再発見に努めた近世大名層の風景観の発展の経緯を示す点で重要であり,一体の風致景観が持つ観賞上の価値及び学術上の価値は高い。

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