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岩川の弥五郎どん

いわがわのやごろうどん

概要

岩川の弥五郎どん

いわがわのやごろうどん

無形民俗文化財 / 九州

選定年月日:20190328
保護団体名:弥五郎どん祭り保存会
公開期日:11月3日,4日,5日(※選択当時・お出かけの際は該当の市町村教育委員会にご確認ください)

記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財

岩川の弥五郎どんは,鹿児島県曽於市大隅町岩川に伝承される,大人形を繰り出す祭事のことで,南九州に顕著な浜下りの一つでもある。鎮守社の岩川八幡神社の秋の例大祭に伴って行われ,その年の山野の収穫を祝って感謝を捧げる祭礼である。
行事の内容は,大人形の組み立てとその巡行から構成される。触れ太鼓といって,深夜に若衆たちが「弥五郎どんが起きっどー」の掛け声とともに太鼓を叩きながら,組み立ての開始を地区中に触れ廻わる。その後,社殿内で組み立てがはじまる。竹籠状に編んだ本体を組み合わせ,衣装を着せ,最後に面を付けて完成となる。出来上がった大人形は社殿から境内へ出され,次いで弥五郎どん起こしが行われる。「弥五郎どんが起きっどー」の大声があがると,一気に立ち上げられる。大人形の高さは5mほどにもなる。
昼過ぎになると,浜下りとも称する巡行がはじまる。山上にある神社から御旅所まで行列を組み,太鼓隊,大人形,大傘,神輿,威儀物(幟や矛など)の順番で進む。大人形の曳き手は,子どもたちが中心で「ワッショイ,ワッショイ」と掛け声をかけながら歩く。一行が御旅所に着くと,休憩の後,再び神社へ戻る。そして,翌4日を挟んで5日には,神社の宮司らによる例祭があり,これがすむと大人形は解体されて終了となる。
(解説は選択当時のものです)

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