女の胴 おんなのどう

彫刻  金属像 / 明治 / 日本 

荻原守衛 (1879-1910年)
おぎわらもりえ
1907年(1993年鋳造)
ブロンズ,鋳造
44.7 x 17.0 x 24.5cm

 弾力感ある筋肉質の身体に瑞々しさがみなぎるこの像は、《坑夫》と同じくアカデミー・ジュリアンで制作されたものである。首がないことを不審がる日本の雑誌記者に答えて萩原は、2クラスに分かれての制作時に、隣の教室のモデルが「ソファの上に仰向いている両脇下から腰へ落ちている線が堪らなく好い」と盗み見て作っていたところ、見咎められたため中断したと述べている。だがそうした事情はともあれ、両肩の潔く鮮やかな切断面には、トルソとして完成させようとする萩原の意思が現れており、結果として彼が心惹かれた脇腹の線を際立たせている。そしてこのくびれを挟んで、反らした胸から肩の塊と、前に伸ばした大腿部の量感が見事に釣り合っている。わざわざ日本に持ち帰った自信作であったはずだが、これも《坑夫》と同様に文展では落選した。日本でトルソはまだ理解されないと考えたのであろうか、萩原はこの後トルソを制作していない。(T.M.)

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