浅草の女 あさくさのおんな

絵画  油彩画 / 昭和以降 / 日本 

長谷川利行 (1891-1940)
はせがわとしゆき
1935年
カンヴァス・油彩
45.5×37.9

長谷川利行は昭和初期に活躍した洋画家です。京都に生まれ、当初は歌人として出発した利行は、新宿や浅草、上野の下町を転々とし、放蕩無頼の生活を送りながら、昭和初期のモダンな東京風俗を活写しました。利行芸術の特色は、フォーヴィズム(野獣派)の奔放さと東洋文人画の枯淡な情趣とを併せ持っている点にありますが、そうした性格は『浅草の女』にもよく現れています。肖像画、というよりも浅草の喧噪をそのまま絵画化したようなこの作品は、画面に氾濫する華やいだ色彩の印象とは逆に、浮かび上がる女性の顔はどこか儚げで、「浅草は20年に及ぶ、ぼくの画生活がある」と語った利行晩年の心情が窺われます。

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