世界遺産と無形文化遺産

世界遺産条約履行のための作業指針

Ⅲ 世界遺産一覧表への資産登録の流れ

III.H 緊急的登録推薦
161.
関係諮問機関が世界遺産登録基準を疑いの余地なく満たすと判定した資産で、自然現象や人為的活動により、実際の被害をうけている場合、若しくは、重大かつ明確な危険に直面している場合は、推薦書の提出及び審査に関する通常のスケジュール及び要件から除外する。このような登録申請は、緊急的登録推薦として処理され、世界遺産一覧表と危険にさらされている世界遺産一覧表( 第177-191段落参照)の両方に同時に登録される場合がある。

162.
緊急的登録推薦の手続きは以下のとおり。
a) 締約国が、緊急的登録推薦手続きの要請とともに登録推薦書を提出する。当該資産はすでに暫定リストに掲載されている必要がある。未掲載の場合は、直ちに掲載すること。
b) 登録推薦書には以下を記載すること。
i) 資産の範囲と内容
ii) 登録価値基準に照らした顕著な普遍的価値の証明
iii) 完全性及び/又は真正性の証明
iv) 保護管理体制
v) 緊急性の性質についての説明。被害又は危険の中身とその程度、委員会による即時行動が当該資産の存続に不可欠な理由
c) 事務局は、関係諮問機関に登録推薦書を直ちに転送し、顕著な普遍的価値、緊急性、被害及び/又は危険性の中身についての審査を要請する。関係諮問機関が適切と判断した場合は、現地調査が行われる場合がある。
d) 関係諮問機関が、当該資産が登録基準をを疑いの余地なく 満たすと判定し、上記要件(a)参照)が満たされている場合は、次の委員会会合の議題に当該登録推薦の審議が追加される。
e) 登録推薦の審議にあたって、委員会は以下を考慮する。
i) 危険にさらされている世界遺産一覧表への登録
ii) 登録推薦を完成させるための国際的援助の動員
iii) 必要に応じて、登録後可及的速やかに実施すべき事務局及び関係諮問機関による追跡調査

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