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九州・長崎県

海に囲まれ,多くの島々をもつ長崎県は,古代から朝鮮半島や中国大陸との交流は盛んに行われ,日本の政治・経済・文化等に大きな影響を与えてきました。したがって,大陸との交流のなかで生まれた文化財も数多く残っております。鎖国時代には,西洋に開かれた唯一の窓口として,我が国の近代化や文化の形成に大きな役割を果たしてきました。また長崎県には特色ある建造物も数多く残っており,第1には中国色が極めて濃い建造物群,その代表格に近世長崎の黄檗宗寺院が挙げられます。第2に,石造アーチ橋(いわゆる眼鏡橋)といった石造の構築物群。第3には,日本の近代化の証としての洋風建築物群。第4には,キリスト教会堂群などがあげられるでしょう。長崎県は,五島・壱岐・対馬などの多くのしまと半島で構成され,美しくかつ貴重な自然環境を形成しています。さらに,陸域においても,雲仙岳や多良岳など四季折々の情景をなす豊かな自然が点在しています。このような恵まれた環境と共存してきた先人が古くから育んできた多彩な民俗文化財等も多く受け継がれています。

県指定有形文化財
出津教会 長崎市西出津町

樽岸出土の石器 出津教会はド・ロ神父が設計・指導・監督・建設したもので,明治15(1882)年に完成し,明治24(1891)年に一部改造。明治42(1909)年玄関部を増築。外壁煉瓦造,玄関石造,内部木造3廊式漆喰塗平天井。創建から増築までド・ロ神父が関与した。同神父の建築は堅牢が特徴である。

県指定史跡
江迎本陣跡 北松浦郡江迎町長坂免209番地

旧北海道庁函館支庁庁舎 江迎本陣跡は,平戸藩主の参勤交代等の往路第一夜,復路最終夜の宿泊本陣として利用されてきた。本陣の成立については元禄年間には機能していたと推測され,現在の本陣は,文政13(1830)年から改築と築庭を始め,天保3(1832)年に完成している。現在では珍しい水琴窟がみられ,本陣の形態をそのまま保存しているのは県内でも他に例がなく,貴重なものである。

県指定有形文化財
青方文書 長崎市立山1丁目1-51

羽衣の滝 鎌倉時代初期から現在の上五島町青方の在地領主として発展した青方氏は,南北朝以降は松浦党の一員として活躍し,近世では五島藩の家臣,幕末には家老職を勤めた。「青方文書」は,鎌倉幕府の訴訟制度や地方武士団の存在形態,南北朝期から室町期にかけての国人一揆の実態を知る史料として,また中世の漁業関係史料等として,質・量ともに県内に類例のない中世文書群である。