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福論 合掌造り家屋の概要


 「合掌造り」とは、白川郷と五箇山地方に特色的に見られる切妻造り・茅葺きの民家の形式につけられた名称である。「合掌」は、神仏を拝むときに左右の掌を合わせることを意味し、その形態の類似から建築の分野では、古くから2つの部材を山形に組み合わせること指している。合掌造りの場合には、その小屋が叉首による構造となっていること、あるいは、屋根の妻側の形が急な角度の山形になっていることに由来すると思われる。この名称がどのようにして成立したかは詳らかではないが、1930年前後から使われはじめたとされている。おそらく、この地方に調査に入った民俗または民家の研究者が、日本の中ではこの地方にだけ見られる特異な形態の家屋群を発見し、その様式の名称として名づけたものと思われる。
 「合掌造り」の定義は、研究者によって多少異なり定まっていないが、一般的には次のように定義される。
「小屋内を積極的に利用するために、叉首構造の切妻造り屋根とした茅葺きの家屋」。合掌造り家屋の構造を日本の一般的な民家と比較した場合の特色は次のとおりである。

JAPAN:SHIRAKAWA-GO/GOKAYAMA


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