規矩術(古式規矩)

文化財保存技術 建造物

  • 選定年月日:19911116
  • 選定保存技術

 規矩【きく】術は矩【かね】尺(曲尺)を駆使し建造物各部の立体的な納まり、例えば反り上った軒などの複雑な納まりを定める技術で、我が国では古代から存在するが、次第に着実な発展と進歩をみせ、中世末期に至って大成し、工匠間の秘伝として伝承されてきた。この技術は我が国の歴史的な建造物の性格を知るうえでも不可欠のものである。
 文化財建造物のもつ古代の規矩を調査してその実態を明らかにし、あわせて修理に当たって、その建造物本来の特性を正確に再現する技術は、文化財建造物の保存修理において最も重要なものの一つである。

規矩術(古式規矩)

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