絵画 / 江戸
戸山山荘図は尾張徳川家、青山園荘図は紀州徳川家の江戸における別荘を描いたものである。前者は谷文晁が寛政十年(一七九八)九月に尾張大納言宗睦に招かれた時の画稿と推測されている。青山園荘図についてはその成立過程の詳細を知ることはできないが、戸山山荘と類似の経緯があったものと想像される。両図とも名園の当時の様子を今に伝えて貴重であるが、また、完成図には見られない自由な筆づかいが認められ、江戸文人画壇の巨頭谷文晁の作風を知る上で重要である。
紙本墨画青山園荘図
戸山荘図巻稿本
谷文晁筆
絹本著色公余探勝図〈谷文晁筆/〉
谷文晁