岩上の人

絵画 油彩画

  • 野見山暁治  (1920-)
  • ノミヤマ、ギョウジ
  • 昭和33年 / 1958
  • 油彩・キャンバス・額・1面
  • 89.5×116.0
  • 右上に署名
  • 個展 東京、ブリヂストン美術館 1958

152 野見山暁治(1920− ) 岩上の人 1958年
 福岡県生まれ。東京美術学校を繰り上げ卒業し出征。1948年自由美術家協会に出品し会員となる。52年渡仏、64年帰国、自由美術家協会を退会し、以後無所属。58年第2回安井賞受賞。68年東京藝術大学助教授(72年教授)。92年芸術選奨文部大臣賞、96年毎日芸術賞を受賞し、2000年文化功労者に選ばれる。1983年北九州市立美術館、96年練馬区立美術館、2003−04年東京国立近代美術館ほかで個展。
 骨太の黒味を帯びた線と、微妙な陰影を放つ薄く塗り重ねられた色彩。座り、横たわる人物達が描かれているものの、顔や細部の描写は避けられ、大胆な解体と再構成により、対象は大きく変形されている。滞欧期半ばに描かれたこの絵は、野見山が西洋で学んだ成果が画面に反映され始めた頃の作品で、造形的な骨格が明確化してくるとともに、空間の中でかたちがひしめき合い量感や堅固な力が生み出され始めている。第2回安井賞受賞作。

岩上の人

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