貂毫古代厨子管筆 ちょうごうこだいずしかんひつ

工芸品 / 昭和以降

  • 昭和
  • (箱)
    全長三七.八 幅八.五 高三.八
    (右)
    全長三〇.三 管長二三.九 管径一.六
    (左)
    全長三二.五 管長二六.二 管径一.六
  • 2
  • 木村陽山コレクション

奈良の興福寺に伝えられた、江戸時代初期頃の厨子の金箔が施された柱を筆管に転用したものを、偶然木村陽山が入手したのち、唐招提寺の第八一世長老、森本孝順(一九〇三~一九九五)に懇望して譲り受けた古材を箱としている。箱蓋表には興福寺管長を務めた多川乗俊(一九〇四~一九八四)の書「白雲去来」が、陽山の友人の篆刻家、中原野呂によって陰刻されている。奈良は、日本に筆が伝来してからの千年以上の間、一貫して主要な製筆地であり続けた、いわば日本の筆のふるさとであり、陽山はこのことに着目して貴重な遺物を入手し、装飾筆として座右に置いたのだろう。

貂毫古代厨子管筆 ちょうごうこだいずしかんひつ

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