工芸品 / 昭和以降
竹内栖鳳(一八六四~一九四二)は近代京都画壇の巨匠で、自由闊達な筆遣いから生まれる伸びやかな世界で知られたが、その制作を支えていたのがこの一揃いである。 栖鳳は「どのように腕の優れた画家であろうとも、優れた筆匠の作った優れた筆がなければ優れた作品を描く事などできない」という信念を持っていた東京の筆匠、宮内得応の筆を愛用するなど、筆には並々ならぬこだわりを持っていた。しかし一方で、思い通りの運筆が難しい鶏毛筆なども用いて、偶然生まれる線質も愛すという、極めて向上心に富む稀有な画家であった。
富岡鉄斎所用筆一揃
山元春挙所用円健斎製火紋竹管筆 銘 春挙先生雅玩山元春挙所用斑竹管筆 銘 春挙先生清玩山元春挙所用金翠堂製竹管筆 銘 一徹先生清玩
新村出所用筆一揃