木造普応国師坐像
概要
普応国師すなわち中峰明本【ちゅうほうみょうほん】(一二六三~一三二三)の肖像で、像内の銘記によって文和二年(一三五三)、院派の仏師院広、院遵によって制作されたことがわかる。国師は中国元代の著名な禅僧の一人で、わが国の禅林に大きな影響を与えたことで知られている。
眼を細め、口を軽く結んだおだやかな面相、ゆったりと肉付けされた体躯の表現にはいかにも中国の高僧の面影があり、頂相彫刻にはめずらしい衣文のつよい彫り口などに特色がある。南北朝時代を代表する肖像彫刻の一つといえる。
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