顕注密勘〈春部/〉 けんちゅうみっかん

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 / 鎌倉 / 近畿 

兵庫県
鎌倉
1巻
兵庫県川西市長尾町10-1
重文指定年月日:19930610
国宝指定年月日:
登録年月日:
学校法人大阪青山学園
国宝・重要文化財(美術品)

 『顕注密勘』(三巻)は、藤原定家の撰した『古今和歌集』の注釈書で、顕昭による『古今集註』に対して定家自らの説を付注したものである。書名の由来は、顕昭の「顕注」に定家が「密勘」を加えたことに因んだもので、「古今秘注抄」などともいい、承久三年(一二二一)に附勘を終えている。
 本巻は、もと袋綴装冊子本で、現状は巻子に改装され、巻首に原表紙を存し「顕注密勘上」と外題がある。本文料紙は文書料紙を翻して天三、地単の横墨界を施して用い、首に「古今秘注抄第一 春上」と内題があり、本文は、もとの冊子の半葉一三~一五行に、天の界線の上段より『古今集』の歌を一首一行書に掲げ、ついで顕昭の注を二段目から、定家の附勘をさらに一段下げて書き、附勘にはまま拘点が付されている。本文は流麗な筆致で一筆に書写され、天の欄外には「同清輔朝臣奥義集」「同奥義」などの注記、顕昭の所引歌に「拾遺」「後撰」などの集付がある。本書は『古今集』の巻第一、春の部のみを存し、所収歌は三三首で、他の諸本に収める「かすみたち」云々の一首を欠くが、その箇所は切断の跡があり、前後の料紙の寸法が不揃いであるので、この部分は古筆切として切り取られたと考えられる。奥書等はなく、また紙背文書は相剥と裏付のため判読できず、書写の経緯は知られないが、その筆跡から鎌倉時代中期の書写になるものと考えられる。
 『顕注密勘』は、顕昭と定家、すなわち六条家と御子左家の家説をあわせ伝えた『古今集』の代表的注釈書として広く流布し、後世の注釈書等で顕昭の説として引くのが本書からの引用である場合も少なくない。写本も多数伝わっ…

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