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大丸山古墳

おおまるやまこふん

概要

大丸山古墳

おおまるやまこふん

古墳 / 古墳 / 中部 / 山梨県

山梨県

古墳前期

山梨県甲府市

指定年月日:20131031
管理団体名:山梨県(平26・10・17)

史跡名勝天然記念物

 大丸山古墳は、甲府盆地の東南沿いを流れる笛吹川の中流域、その左岸に位置する丘陵の尾根を利用して作られた古墳時代前期に属する前方後円墳である。
 この古墳は昭和4年に地元住民などにより発掘され、特異な埋葬施設から多くの出土遺物が確認された。その後、中道町(現・甲府市)によって昭和44年に測量調査が、昭和46年に埋葬施設の発掘調査が行われた。
 古墳の規模は墳長約105m、後円部径約48m、前方部幅約37mであり、墳丘が良好に遺存している。埋葬施設は後円部の西南に位置し、構造が特異な竪穴式石室である。南北6.5m、東西7.6mほどの墓坑の中央に、花崗岩製の長さ約2.8m、幅1.4mの組合式石棺を設置し、その上に東西約2.7m、南北約0.8m、高さ約0.4mほどの竪穴式石室を構築している。
 石棺内からは2体の人骨と青銅鏡3面、玉類などが発見され、石棺の上部からは鉄製の刀剣や鏃、短甲のほか、手斧などの鉄製工具類が多数出土している。
 このように、大丸山古墳は墳丘が良好に残存していることに加え、特異な構造の埋葬施設の存在や多数の副葬品の内容から、当該地域の古墳文化の成立を考える上で貴重な事例であることから、史跡として指定し保護を図るものである。
 

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