Objects from Hokuwajōnan tumulus, Excavated from Northern Nara or Southern Kyoto
Details
Objects from Hokuwajōnan tumulus, Excavated from Northern Nara or Southern Kyoto
Kofun period, 4th century
73件
Excavated from Northern Nara or Southern Kyoto
昭和12年に奈良地方裁判所より引渡しを受けたもので、出土地は明らかでないが、奈良県の北部から京都府南部にかけての古墳出土品と推定される。一括遺物の中に半円方形帯神獣鏡(はんえんほうけいたいしんじゅうきょう)と金鐶を含むが、年代は5世紀代に下がり、別の古墳遺物と考えられる。それ以外の遺物は、鏡3面と鍬形石(くわがたいし)、車輪石(しゃりんせき)、石釧(いしくしろ)、紡錘車(ぼうすいしゃ)などの石製品、碧玉製管玉(へきぎょくせいくだたま)、滑石製棗玉(かっせきせいなつめだま)、ガラス製小玉などで、1基の前期古墳の一括遺物とみても差し支えないようである。鏡は青銅製で、三角縁四神四獣鏡(さんかくぶちししんしじゅうきょう)には「新作大鏡…君子…師子…宜子孫」の銘文がみられる。また半円方形帯四乳だ龍鏡は倣製(ほうせい)(日本製)鏡で絹布が付着している。3面とも布が付着するが、とくに変形四獣鏡は厚く布に覆われ、文様も明確でない。鍬形石、車輪石、石釧などは、いずれも原形は貝製の腕輪であったが、石製になると形をかえて宝器化し、おもに前期古墳に副葬されるようになる。とくに本古墳遺物にはそれらの石製品が合計53個と多く含まれ、奈良・東大寺山古墳、三重・石山古墳、近年発見された奈良・島の山古墳出土の石製品に比肩できるものである。
奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.278, no.6.
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Nara National Museum