貝貼り書箪笥 かいばりしょだんす

工芸  漆工 / 安土・桃山  江戸 / 日本 

桃山時代~江戸時代初期
高さ31.2cm  29.0×42.9cm

 貝を貼り、蒔絵を多用して華麗に加飾された書箪笥。ヨーロッパの富裕な階層の邸内に置かれた高級調度のひとつで、16世紀末葉から17世紀前期にかけて日本から輸出された、いわゆる南蛮漆器。おそらく高台寺蒔絵の制作に関連のある京都の漆器工房の作で、器形、図様構成、加飾法などは、ヨーロッパ人の細かな注文によるものだろう。こうした家具は、ポルトガル語でイシクリヴェニンヤ(escrivaninha)と呼ばれ、執務室を意味するイシクリトゥリオと共通の語源。抽斗(ひきだし)の前面に金平蒔絵(ひらまきえ)で楓(かえで)や葛、水草、貝の図様を濃密に埋め、蓋裏にも全面に葛を表現して特有の律動感を生んでいる。裏面は微塵(みじん)に貝片を蒔いた伝統的な螺鈿装飾だが、蓋(ふた)や側面の青海波風に貝片を貼り、表面の保護と装飾を兼ねた銀色の鋲(びょう)をびっしりとうつ技法は、ポルトガル植民地でおこった東西混淆(こんこう)様式を示す。

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