カンディンスキーのパリ時代の典型的な作例。無機的な形と有機的な形が並存する。彼は1934年以降、これまでの幾何学的な形態に加えて、生物を思わせる形態を新たに画面に取り入れ始めた。ソロモン・R．グッゲンハイム財団旧蔵品。
［主な文献］
Wassily Kandinsky. Französische Meister der Gegenwart［cat.exp.］, Bern:Kunsthalle, 1937, Nr.60.
In memory of Wassily Kandinsky. The Solomon R. Guggenheim Foundation presents a survey of the artist’s paintings and writings［cat.exp.］, New York: Solomon R. Guggenheim Foundation, 1945, No.199.
Will Grohmann, Wassily Kandinsky. Leben und Werk, Köln: Verlag M.DuMont Schauberg, 1958, Nr.441.
Hans K.Roethel, Jean K.Benjamin, Kandinsky. Werkverzeichnis der Ölgemälde, BandⅡ, München: Verlag C.H.Beck, 1984, Nr.1045.
愛媛県美術館編『愛媛県美術館所蔵作品選』、愛媛県美術館、1998年、Cat.no.9。
徳島県立近代美術館編『コレクション＋αで楽しむシリーズ　特別展　音楽＋色、線、形、そして音』［展覧会図録］、徳島県立近代美術館、2005年、No.26。
川崎市岡本太郎美術館編『開館10周年記念展　岡本太郎の絵画』［展覧会図録］、川崎市岡本太郎美術館、2009年、69頁。
愛媛県美術館編『愛媛県美術館所蔵作品集』、愛媛県美術館友の会、2010年、No.152。