古川古松軒筆 松前蝦夷地之図
ふるかわこしょうけんひつ まつまええぞちのず
概要
この図は、天明8年(1788)に古川古松軒が幕府巡検使の随行として蝦夷地に来た際に、松前藩が所有していた国絵図系蝦夷図を書き写したものである。国絵図は慶長・正保・元禄・天保の4回、幕府が各大名に命じて作製しているが、松前藩については慶長の国絵図について作製したかどうかは不詳である。この図に描かれている蝦夷地の形は現在知られているものとは全く異なるものであるが、一応当時の公式な蝦夷地の地図であった。しかし、古川が蝦夷地に来る前、田沼意次の命により、天明5年、6年の2年間に幕府による大規模な蝦夷地調査が行われ、蝦夷地の輪郭がほぼ現在の形と同様に描かれるようになった。
古川は享保11年(1726)、備中国下道郡新木村(現岡山県総社市)に生まれ、全国各地の調査を行い、多くの地誌・地図類を著した地理学者である。この地図にも地誌に関する多くの貼り込みがある。しかし聞き取りによる情報のため、内容に不正確なものが多々ある。
この地図は古川家に伝わる古松軒自筆の図であり、大名などが蝦夷地の情報を得るためこの図を写しており、写図が三井文庫・静岡県立中央図書館・神戸市立博物館などに所蔵されている。
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