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絹本着色 春雨桜雉図 蠣崎波響筆(旧花光コレクション)

けんぽんちゃくしょく しゅんうおうちず かきざきはきょうひつ

概要

絹本着色 春雨桜雉図 蠣崎波響筆(旧花光コレクション)

けんぽんちゃくしょく しゅんうおうちず かきざきはきょうひつ

日本画 / 江戸 / 北海道

蠣崎波響  (1764年~1826年)

かきざきはきょう

北海道函館市

江戸時代

絹本着色,軸装

縦109cm×横44cm

1点

北海道函館市青柳町17番1号 市立函館博物館

指定:昭和40年11月3日

函館市

函館市指定有形文化財

蠣崎波響(1764~1826)は第12世松前藩主資広(すけひろ)の5男として福山城に生まれ、家老蠣崎将監広当(ひろまさ)の跡継ぎとして養子になり、家老を務めた。
井上研一郎氏によれば、この作品は画題および構図の上から、酒井抱一(ほういつ)の「十二ヵ月花鳥図」(宮内庁蔵)との共通性が考えられるという。抱一の書簡(関東大震災で焼失)には、抱一が波響のために円山応挙の鯉と長沢蘆雪(ろせつ)の鼠の絵を借りようとしたことが記されていた。抱一は姫路城主酒井忠以(ただざね)の弟であり、波響も福山城主松前道広の弟、若い頃宋紫石に学ぶという共通したものが2人にはあった。2人の交流があった時期は文化年間後半と推測されている。
雉の羽毛の描写は細密で、1枚1枚の羽が光り浮き立ち、微妙に異なる彩りで尾に至るまで段階を追って描き分けられている。雉の体は輪郭線を用いず没骨(もっこつ)で、柔らかく艶やかに、春の雨に溶け込んでいく。雉の羽の質感描写へのこだわりには宋紫石から学んだ南蘋風(なんびんふう)の影響が感じられる。
印章は最晩年に見られるものであることから、制作年代は文政4年(1821)から同9年頃と考えられる。

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