函館八幡宮大神輿
はこだてはちまんぐうおおみこし
概要
函館八幡宮の大御輿は、明治26年(1893)に京都・下数珠屋町の山千高橋仙助に発注し、翌明治27年に完成した八角形の大型御輿で、函館市内に現存するものとして最も古い時代に属し、当時の工芸技術の高さを示す優れた工芸品である。
函館八幡宮の鎮座年紀は不詳であるが、15世紀半ばに河野氏が館を創建した際に鎮守神として八幡宮を勧請したとの伝承があり、以来500年余の歴史を持つといわれている。文化元年(1804)、会所町(現在の元町)に遷座し、明治4年に開拓使の崇敬社、同10年に国弊小社の列に加わるが、本殿は、同12年の大火により焼失し、翌13年に現在地の谷地頭町に遷座した。御輿渡御は「箱館八幡宮御鎮座記」に安永9年(1780)に八幡宮の祭礼で始められたと記され、また、天保14年(1843)の絵図「八幡宮御祭禮御行列」(市立函館博物館蔵)には御輿渡御の様子が描かれている。しかしながら、近世からの伝来となる御輿は、本殿と同じく明治12年の大火で焼失している。
現存する大御輿は、明治期の函館の繁栄や氏子と住民の経済力や信仰心を表すとともに歴史的かつ民俗的な事象を明らかにする上でも貴重であり、平成7年(1995)に実物と制作当時の文献に基づき、京都市内において人間国宝を含む優れた工芸家により修復・復元されたものである。
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