仁和寺笈文書(三百十九通)
にんなじおいもんじょ
概要
仁和寺は仁和4年(888)の創建以来、真言密教広沢流の中心寺院のひとつとして栄えた。親王が仁和寺で得度し御室として指導的な地位に就く門跡寺院の伝統が伝えられ、天皇家や貴族社会との関係が密接であった。
仁和寺笈(おい)文書は、その名の通り、笈に入れられて保管されてきた文書群であり、緊急時にはこれを背負ってすぐさま持ち出すことができた。時代的には鎌倉時代、内容的には所領関係の文書が多い。文書様式も位記、綸旨、院宣、御教書、下知状や書状類など多様である。本文書は、仁和寺所領や御室の身分などに関わる重要文書が多く収められており、寺院史、仏教史はもとより政治史や社会経済史研究において、また古文書学上においても、貴重である。
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