旧イギリス領事館
きゅういぎりすりょうじかん
概要
イギリスの函館駐在初代領事のホジソンは、安政6年(1859)に着任し、仮宿舎の称名寺で領事館の執務を開始した。最初の領事館は、元治元年(1864)に建てられたが、慶応2年(1866)に類焼し、その後、明治12年(1879)と明治40年の2度にわたって火災を受けた。そのため場所が変わり、現在の元町の地に新築されたのは大正2年(1913)である。
建物の設計監理は、上海から招いたイギリス人キーツといわれ、大英帝国が各植民地統治に行う現地政庁に使ったコロニアル・スタイルが採用されている。煉瓦造2階建、瓦葺屋根の建物で、外装は塗装仕上げが施されている。全体に装飾は少なく、シンプルな意匠の建物となっているが、五連のアーチを設けた窓を持つベランダが函館港を望んでおり、洗練されたスタイルである。また、建具金物などはイギリス本国から運んだものが使用され、各室のマントルピースのスタイルなどは美しい色調が保たれている。
イギリス領事館は、昭和9年(1934)に閉鎖された後、昭和15年に函館市が買収し、昭和54年まで市立函館病院看護婦寮などとして利用された。市内に現存する数少ない旧外国公館として歴史的に貴重であり、建築学的にも価値が高いことから、昭和54年、市有形文化財に指定された。
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