琉球家譜
琉球家譜関係文書(二十一通)
りゅうきゅうかふ
りゅうきゅうかふかんけいもんじょ
概要
琉球王国の家譜は、士(サムレー)の家系に関する記録であり、門中(一族)ごとに姓(氏、うじ)を定めて編纂され、先祖と子孫とのつながりを示す「世系図(せいけいず)」と先祖の勲功や履歴を示す「紀録(きろく)」を合わせたものである。内容には古琉球からの諸記録を含み、首里王府の系図座に提出して厳密な審査を受けて承認された記録性と信頼性が高い公文書である。王府に系図座が設置された康熙28年(1689)以降、本格的に編纂が開始され、王府の崩壊する1879年まで公的に書き継がれた。家譜関係文書は、家譜編纂にあたり作成された組立と仕次
、家譜に記載される内容の裏付けとなる生子証文(しょうししょうもん)や片髪結願書(かたかしらゆいねがいがき)、琉球国王朱印状等である。
琉球家譜とその関係文書は、王府の組織や行政、王国の身分制度、東アジアの系図文化を考える上で重要である。沖縄県所有分は、那覇市所有分に次ぐまとまった数の一括で、旧士の家々がとりわけ大切に守り伝えた文書群であり、戦禍により数多の史料が失われた琉球史研究上、貴重である。
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