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静岡県伊場遺跡群出土品

しずおかけんいばいせきぐんしゅつどひん

概要

静岡県伊場遺跡群出土品

しずおかけんいばいせきぐんしゅつどひん

考古資料 / 弥生 / 中部

静岡県

弥生時代後期

一括

静岡県浜松市中央区蜆塚4-22-1

重文指定年月日:20250926
国宝指定年月日:
登録年月日:

浜松市

国宝・重要文化財(美術品)

 天竜川下流、浜松南部平野の北東部に立地する、弥生時代後期の環濠集落である伊場遺跡を中心とした、大規模遺跡群からの出土品である。
 特に注目されるのが、複雑・精緻に文様が彫刻され、漆塗りにより赤彩・黒彩を施した木甲である。その鮮やかな造形と装飾性は、漆工・木工の高い技術力を如実に示し、他に例を見ない。
 土器群は、伊場式と呼ばれる西遠江地域の標式である。その中でも、木器を模倣したと思わせる装飾付高坏や鰭状突起が付いた壺、家形などの特殊な器形の土器は特色を示している。他にも、近畿地方などの周辺地域から影響を受けた土器、銅鐸・鏡を模したと考えられる土製品、生業や生産活動、葬送行為にともなう出土品が多岐に亘っている。
 これらは、弥生時代の祭祀や生業、地域間の交易・交流、葬送の在り方をよく表している。また、西日本的様相を示す各種製品の存在は、弥生文化における西日本からの東漸の在り方を考究する上で、欠かせない貴重な一括である。

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