色絵亀甲花卉文広口大花瓶
いろえきっこうかきもんひろくちおおかびん
概要
"『有田町史(通史編)』 150ページには、東京文化財研究所蔵のウィーン万国博覧会(明治6年)の日本館の会場写真が載っている。文様こそ違っているが、写真の右手前にこの花瓶と同形の大花瓶が陶製石灯籠と対して写っている。
№19染付花籠図大皿のところで引用したように、明治6年のウィーン万国博に関し『肥前陶磁史考』は出品物の具体例を掲げ「白川の家永熊吉製六尺の大花瓶と五尺の壺 ・・・」にふれている。六尺をメートルに換算すると 181.8cmとなり、ほぼこの大花瓶の寸法になる。文様や形式の記述がないので決定的なことをいえないが、前記の写真やこれらの叙述によって、この種の有田の巨器は、明治初期から明治20年頃までに欧米各地で催された万国博覧会への出品の為に焼造されたものであることは明らかである。
1974年、西ベルリンのダーレムにある東亜美術館で、この大花瓶とほぼ同寸同形式のものを見た記憶があるが、館員の話では明治初年に出来た香蘭社製ということであった。九州陶磁文化館主催の『近代の九州陶磁展(1983)』図録74には、釉下彩鶏花陽刻文大花瓶(高さ:178cm)が載っているが、この花生と同形式の大作で香蘭社製とある。明治初期あるいは明治前期には、この種の広口大花瓶が流行したのであろう。"
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