{直刀/黒漆平文大刀拵}
ちょくとう/こくしつひょうもんたちこしらえ
工芸品 / 平安
- 茨城県
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平安
- 直刀 切刃造、角棟、かます鋒、両区。鍛小板目肌よく約むところと大肌流れてやや肌立つところとが交じり、総じて地沸つく。刃文焼きだし腰刃風、上は焼幅狭く、小湾れごころに浅く乱れ、所どころ駆け出し、総じて小沸つき、砂流かかり、帽子ほどんと駆け出し先に掃きかけをみる。
拵 総金具金銅、縁頭、鐔、一二の山形の足金物、石突には瑞雲文を毛彫にし、頭、足金物、責金、石突にはそれぞれ長飾を末、金銅宝相華唐草文を透彫にし、山形金物平地にも同文を据え、裏に帯取懸佩の鐶がある。
- 直刀 身長223.3 反り0.6 元幅47.2
拵 総長270.2 鞘長228.1 柄長40.2 (㎝)
- 1口
- 茨城県水戸市緑町2-1-15
- 重文指定年月日:19170405
国宝指定年月日:19550622
登録年月日:
- 鹿島神宮
- 国宝・重要文化財(美術品)
現存する直刀として最大のものであり、製作は正倉院御物御剣類に接するとみられる。地鉄は優秀、刃文もよく通る。
付属する大刀拵は、全てが平安初期の製作と認められ、意匠は刀身にふさわしく雄渾である。柄鞘の獅子文の平脱文は脱落しているが、製作時の絢爛さがしのばれる。