考古資料 / 弥生
頸部から上を欠損した壺で、多少いびつであるが球形にちかい形態をなし、薄手につくられ、褐色に焼き上げている。破損しているところには羽状繩文を施文し、小さなボタン状の貼付けがある。 この土器は明治十七年(一八八四)三月二日有坂〓蔵氏により発見されたものである。その後、従来知られていた繩文式土器との相違が学界に認められ、発見地向ケ丘弥生町の地名にちなみ弥生式土器と命名された。そして弥生文化の研究は進められてきたが、その契機となったのは簡素な本土器であり、その学史的意義は大きい。
鳥居松遺跡出土家形土器
住吉町遺跡出土の遺物
広口壷
半田山遺跡出土土器棺