仏功徳蒔絵経箱 ぶつくどくまきえきょうばこ

工芸品 / 平安

  • 大阪府
  • 平安
  • 甲盛ある角丸深覆蓋造の箱で、素地は極めて薄い。平塵地に金銀の研出蒔絵にて蓋の表には楽器に鳳凰などを散らし、蓋と身の側面に仏の功徳の図を表す。
  • 縦23.3 横54.5 高16.7 (㎝)
  • 1合
  • 大阪市都島区網島町10-32
  • 重文指定年月日:19530331
    国宝指定年月日:19531114
    登録年月日:
  • 公益財団法人藤田美術館
  • 国宝・重要文化財(美術品)

平安時代において、現世利益や女人成仏を説く法華経の信仰は貴族社会に広がり、装飾経が制作されたが、そのような経を納める経箱についても経典の内容を表した絵が描かれた。
本経箱の蓋甲の回旋的な文様表現は奈良時代に多く見られるものに近似し、その海賦描写は国宝・海賦蒔絵袈裟箱から一歩進み、未だ粗い金銀粉を使いながらも複雑な蒔絵技法を見せている。意匠技法ともにすぐれた平安時代前期の格調高い遺例の一つである。

仏功徳蒔絵経箱

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