絵画 / 鎌倉
時宗の宗祖一遍関係の絵巻は、聖戒編と宗俊編の二系統が知られ、国宝歓喜光寺本は、正安元年(一二九九)一遍歿後十年に際し作られた貴重な原本でもある。これに比べ宗俊の系統は、たくさん伝わるが、原本はすでに失われている。本絵巻は、その画風よりして、諸本中、かなり古いものであることが知られ、もと十巻本のうち巻三、五、六、九の四巻の残欠とはいえ、きわめて貴重な遺例である。
紙本意白描遊行上人絵〈巻第二、第五、第六、第八/〉
紙本著色遊行上人絵伝〈巻第三残巻、第七/〉
紙本一遍上人絵巻〈著色巻第一、第二、第四/白描巻第九、第十、第十一、第十二〉