この社叢は、海岸から約1キロほどはなれた標高100メートルの山の南西斜面にある面積5.4ヘクタールほどの森林である。
林相は、中央部にあるシロダモを優占種とする常緑広葉樹林とその周辺部にあるカシワ、ミズナラなどの落葉広葉樹林とに大別され、ここに400種以上の植物が自生している。この自生種には、キダチノネズミガヤ、タマミゾイチゴツナギなどの暖地性植物やクルマユリ、ムシャリンドウなどの寒地性植物およびおもに日本海側に自生するマルバマンサク、トキワイカリソウなどが共存し、植物分布上貴重な地域であるばかりでなく、ほぼ純林に近いシロダモ林は、日本海側の北限地であり、暖帯性広葉樹林としても貴重である。
なお、現在は県指定天然記念物として保護されており、その保存状態はよい。