S52-06-040アユモドキ.txt: アユモドキという名は、その外形がアユにやや似ているところから名付けられたものであるが、実際はドジョウ科に属する日本特産の淡水魚で川や湖の岸近くの水の澄んだ水底にすみ、石垣や沈礁の間に身をひそめている場合が多く、産卵期には大挙して水田等の浅い所に集まる習性があることも知られている。
アユモドキの日本における分布は、琵琶湖及びこれから流れ出る淀川水系と、岡山県下の吉井川や高梁川等の数河川にのみ限られている。しかし、近年、干拓事業や河川改修等により、いずれの生息地でもそのすみかが奪われ、著しく減少している。アユモドキは日本固有の種であり、また、生物学上も貴重な種であるので、その種の保護を図るとともに、今後はその生息環境を保全する必要がある。