白磁花形染麦彫文鉢 はくじはながたそめむぎちょうもんばち

工芸品 陶磁 / 昭和以降

  • 井上萬二  (1929~)
  • いのうえ まんじ
  • 平成20 / 2008
  • 白磁
  • 高11.0 径38.0
  • 1口
  • 文化庁分室(東京都台東区上野公園13-9)
  • 平成21年度収蔵
  • 国(文化庁)

 見込みに麦の文様を施した八輪花型の鉢。
 天草産の陶石(とうせき)を原材料とし、轆轤で丸い鉢を成形した後、生乾きの時に口縁部を採寸して8等分し、指を用いて窪みを作り輪花形に変形させた。更に、窪みの内側に磁土を貼り付けてその先端を尖らせ、剣先(けんさき)で口縁部などを削って鋭角的な表情を加えたため、やわらかな雰囲気の中にもメリハリの効いた造形となった。麦の文様の部分には薄い呉須が施されており、爽やかな青色が白磁の白さを引き立てている。麦のモチーフは、厳しい環境に耐えて生きる生命の象徴である。
 平成20年度文化庁工芸技術記録映画「白磁‐井上萬二のわざ‐」の対象作品である。

白磁花形染麦彫文鉢 はくじはながたそめむぎちょうもんばち
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