木造奪衣婆坐像 もくぞうだつえばざぞう

彫刻 木像 / 室町

  • 東京都
  • 室町時代
  • 玉眼(当初から玉眼であるが現状は後補)。彩色。髪を肩から背面に垂らす。額にしわを刻み、開口して歯・舌を彫り出し、その容姿に勇壮さを加えている。右胸をはだけて、左肩から衲衣をつける。肉厚のつくりは古い形式だが、構造はそれほど古くはない。裙をつける。左膝を立てて座し、左手をその上に置いて握る。右手は前方に屈して握る。元は衣を握っていたとの寺伝がある。
     頭・体部を前後三材矧ぎとし、内刳りとする。頭部前面材と体部材は別材とするが、中間材は胸部まで通し、背面材は頭体部と共木とする。両腕はそれぞれ肩で矧ぎ、左脚部材は裏を刳り矧ぎ足す。その他、適宜補材を用いて矧ぐ木寄せ構造としている。
     総じて原容をよくとどめているが、玉眼及び像表面の彩色は後補で、指先に欠損箇所が認められる。
  • 像高71.6cm、髪際高65.1cm
  • 1躯
  • 東京都江戸川区東葛西3-3-16
  • 江戸川区指定
    指定年月日:20120327
  • (宗)清光寺
  • 有形文化財(美術工芸品)
木造奪衣婆坐像 もくぞうだつえばざぞう

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