刀〈銘九州日向住国広作/天正十八年庚(刀)弐月吉日平顕長(山姥切)〉
かたな〈めいきゅうしゅうひゅうがのじゅうくにひろさく/てんしょうじゅうはちねんかのえ(かたな)にがつきちじつたいらのあきなが(やまうばぎり)〉
工芸品 / 安土・桃山
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九州日向住国広
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桃山 / 1590
- 鎬造、庵棟、身幅広く、先幅張り、重ね薄く、鎬低く鎬幅狭く、大鋒となり、先反が強い。鍛板目、杢交じり総体に流れごころに肌立ち、ざんぐりとして地景交じり、地沸よくつき、飛焼入り棟焼頻りにかかる。刃文総体に湾れ調に箱がかり、互の目交じり大乱となり、足葉繁く、匂口締りごころに沸つき、砂流しかかる。帽子乱れ込み、表裏とも飛焼かかり、先掃きかけて返り、沸つく。彫物、表裏に棒樋を搔通す。茎生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。
- 長70.3 反2.8 (㎝)
- 1口
- 重文指定年月日:19620621
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 国宝・重要文化財(美術品)
足利城主長尾顕長のために鍛刀したもので、かつて顕長が北条氏直から拝領した備前長船長義の刀を写したものと伝える。下野国足利において鍛刀したものと推せられ、いわゆる国広の天正打といわれる刀の中で、最も出来の優れた一口。山姥切のいわれは不明である。