絵画 / 安土・桃山
俵屋宗達は、古典物語に取材した作品を好んで描いているが、本図の画題も源氏物語の関屋に拠ったもので、関の手前に車を止めて遙かに源氏一行を偲ぶ空蝉【うつせみ】の側を描き、単純化された構図の中に古典の情感溢れる名場面を再現している。 制作年代については、烏丸光広【からすまみつひろ】の書体やその花押からみて、およそ寛永十年(一六三三)以降より、その歿年である寛永十五年(一六三八)七月までの間と推定される。
紙本金地著色秋草図〈俵屋宗達筆/六曲屏風〉
俵屋宗達
紙本金地著色槇楓図〈尾形光琳筆/六曲屏風〉
尾形光琳
紙本金地著色風神雷神図〈尾形光琳筆/二曲屏風〉