工芸品 / 南北朝
-
南北朝 / 1363
- 木製、黒漆塗。細長く裾すぼまりの形で、中央部を花先形に切りあけ、上下は断面扁平な木瓜形をした筒で、表には鎬を立て、上部には一対の羽根を広げた向こう鳩を朱漆で描き、裏下方には年紀を朱漆で書いてある。中央部の背板には上方に銅製座金付折金を打って、裏で座金止にして、矢束の鐶としている。その下に二個づつの孔をあけて玉縁を付した木瓜形座を上下に打ち、受緒・懸緒の緒通孔としている。下方の筒部には銅製の筒金をはめ込み黒漆を塗る。
- 高48.0 上幅13.0 底幅7.5 奥行上6.3 下4.5 (㎝)
- 1枚
- 重文指定年月日:19620621
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 相国寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
壺胡籙の高頭を筒状につくったもので、靱の形式を一部に残した特異な形式の胡籙である。男山八幡の神宝若しくは神事に用いたものであろう。遺例が極めて少なく、典雅な形姿を賞すべき優品。