絹本著色草虫図〈呂敬甫筆/〉 けんぽんちゃくしょくそうちゅうず

絵画 / 

  • 呂敬甫
  • 2幅
  • 重文指定年月日:19770611
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 曼殊院
  • 国宝・重要文化財(美術品)

 本図には「毘陵【びりよう】」と「呂敬甫氏【ろけいほし】」の印章二顆があり、これによって本図が江蘇省の常州(毘陵)の出身で草虫画を善くした呂敬甫の作と知れる。常州草虫画は、江南の地方様式として特殊な装飾的様式を表わし、近世において惲南田【うんなんでん】画風にあるいはまたわが国の近世絵画にも影響を与えており、その歴史的意義は小さくない。
 本図は草花を中心に虫類等を画面全体に散らして配し、豊かに彩色する構図と描写には常州草虫画の典型が示され、遺品の少ない呂敬甫の作品のうち優作にあげられる。

絹本著色草虫図〈呂敬甫筆/〉

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