銹絵松鶴図六角皿 尾形乾山作 尾形光琳画
さびえまつつるずろっかくさら おがたけんざんさく おがたこうりんが
工芸品 / 江戸
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尾形乾山作 尾形光琳画
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江戸 / 1710
- 素地は黄白色軟質陶胎、板造り成形する六角形の角皿である。体部は粘土板を接合して成形し、各角内側には接合の痕跡が残される。縁は切立縁とし上端を平らに仕上げる。外面底部の周縁には篦削りにより細く面を取る。
素地を素焼きして、総体に白泥を刷毛塗りした白化粧地とし、マンガン質の鉄絵具(マンガン呉須)にて、図様、賛、銘文を表し、さらに低火度の透明釉(鉛釉)を全面に掛ける。
内面底部の見込みには外周を界線で区画し、中央に振り返る鶴を大きく描き、左端には側面下端から伸びる松を表す。内側面上部と外側面の上下端部にはそれぞれ界線を引き、簡略な雲文を廻らす。
中央下に「光琳書」の落款を印、上部右端の余白には画賛と朱印を配する。
- 高2.9 口径23.8×27.5(㎝)
- 1枚
- 重文指定年月日:20070608
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 個人
- 国宝・重要文化財(美術品)
尾形光琳(こうりん)(一六五八~一七一六)・乾山(けんざん)(一六六三~一七四三)による合作皿である。器形は極めて珍しい六角皿で、中央に光琳ならではの筆致で鶴を描き「光琳書」と記す。裏面には「宝永庚寅歳乾山製」と乾山自身による紀年銘が記される。本作品は合作陶器で製作年が知られる唯一の作品として貴重なものである。