北山湿地 きたやましっち

天然記念物 植物

  • 愛知県
  • 北山湿地は岡崎市の中南部に位置し、標高約200mの丘陵地に囲まれている。低い山ひだの間々から幾筋もの小流が緩やかな傾斜をもって流れ出し、谷間に湿地が成立する。大半がコナラの天然林と大小10余りの湿地群から成る本湿地は、本市における最大の湿地であり、その面積は26.595haである(湿地部分の面積は約10ha)。この地域は領家変成岩を基盤としており、水の浸透が比較的少ないため、良好な湿地群が形成されている。
    植物としては、絶滅危惧植物が多数生育し、なかでもオオミズゴケやヒナノシャクジョウ等の湿地性植物が豊富である。特に学術的には、形態及び遺伝的に異なるに立つのタイプから成るムラサキミミカキグサや、本湿地が基準産地であり多様化したミゾソバ類の起源と推定されるコミゾソバ等が広い範囲に生育している貴重な湿地である。特にヒナノシャクジョウやムラサキミミカキグサは県内でも随一の群落を有している。
    一方、動物では、湿地の代表種であるハッチョウトンボやヒメタイコウチが多く生息している。また、限られた生息地の中で、ヒメカンアオイのみを食草とし、春の女神と呼称されるギフチョウも数多く見られる。
  • 岡崎市池金町字上落合16番地5
  • 岡崎市指定
    指定年月日:20160630
  • 岡崎市
  • 記念物
北山湿地 きたやましっち

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