その他の美術 書 / 平安
本作品は「曽丹集切」と呼ばれる古筆切で、『曽根好忠集(曽丹集)』の断簡である。 『曽根好忠集(曽丹集)』には百首和歌と、一年の日数にあわせた三百六十首の和歌を四季・月・旬の単位で区分した毎月集の二種があるが、本切は毎月集で、「三月下」の一〇首である。 伝称筆者は西行(1118~1190)である。書風は緩急抑揚の変化にとんでいる。 本作品は、もと巻子本の私家集として珍しい古写本であり、古筆鑑賞と国文学上の史料として価値が高い。また書道史上にも重要である。
曽根好忠集断簡(みそれふり)
曽根好忠集断簡 曽丹集切「かせさむみ」
伝西行筆
後撰和歌集巻第一断簡〈(白河切)/(たいしらす ひとこゝろ)〉